針山地獄からこんにちは

着物縫ってます。宇宙行って無重力ファッションショーしたいです。

黒繻子の掛衿

 反物から仕立てるのもいいものですが、気に入った洋服地から着物を作ってみるのも楽しいものです。たまに手芸屋さんのセールなんかで割引になっている時はチャンスです。着物にするにはどうしても長さが必要ですから、少しでも安く買いたいものです。

洋服地を使う場合、反物とは幅が違いますから、裁断のやり方が変わります。着物のパーツは全部で8枚です。袖が2枚と身頃が2枚、衽が2枚と地衿と共衿が1枚ずつの計8枚です。どう裁断するかというと、ふつうの反物の場合はこうです。

 

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洋服地はこんな感じです。柄やなんかの事情でちょっと裁ち方が変わる場合もありますが、大体はこれで出来ると思います。

 

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 どちらにしても四角い布には変わりがないので、落ち着いて考えれば分かるはずなのですが、何をトチ狂ったのか裁断を間違えて衿の分の布が足りなかったことがあります。何をどう考えていたのか未だに自分でもよく分かりません。単純作業というのは、なぜかたまにわけのわからない魔のミスというのが出現すると思いませんか。そんなの私だけかしら。そんなわけで布が足りなくなったわけですけれど、袖と身頃はあるので何とかならないものかと考えました。あきらめたらそこで試合終了です。

 そこで考えたのが掛衿です。昔は襦袢を着ていなかったので、今よりも着物の襟がよく汚れていたため、汚れの目立ちにくい黒い襟をつけていたのだそうですが、そういう実用的な理由を差し引いてもきりりとして素敵だと思います。黒繻子の掛衿は浮世絵にも描かれていますが、私が好きなのは中原淳一の「娘十二ヶ月」です。十二枚中八枚が黒繻子の掛衿なのです。黒繻子率高し。裁断を失敗したのもいい機会ですし、私も一枚くらいこういう着物を持っていても良いかと思い、黒のサテンを買いました。そうして何とか完成にこぎつけたのがこちらです。

 

 

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こうして着てみると裁断を失敗したとは思えないでしょう。とドヤる。柄は兜と刀剣です。ですが遠目から見るとくまモン柄かと思ったと友達に言われました。そうか、くまモンか・・・ 確かに色使いがそれっぽいですが、遠目でくまモンに見えるとは考えもしませんでした。ちなみにこれを着て阿波踊りを見に行ったのですが、阿波踊りの衣装の衿は黒にしているところが多いのですね。それまで注意してみたことがありませんでした。踊りもしないのに私も阿波踊りの人みたいになってしまいました。

これでは私がくまモン阿波踊りがめちゃくちゃ好きな人みたいではないですか。私は中原淳一が好きなのに。この着物、失敗したんだか何とかなったんだかよく分かりませんが、とりあえず、布を買う時は遠目から見た時のことを考える、裁断は落ち着いてという教訓を得たと思うことにして、教えてくれてありがとうという気持ちで着ようと思います。皆様は私と同じ失敗をなさいませんよう。

 

糸之舞(しのぶ)

 

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