針山地獄からこんにちは

着物縫ってます。宇宙行って無重力ファッションショーしたいです。

どうしてこうなった

 アルフォンス・ミュシャという画家のことを知り、アールヌーヴォーにはまっていったのは、嶽本野ばら様の「パッチワーク」がきっかけでした。

 アールヌーヴォーは上辺の美しさだけを追求した軽薄な美術運動であるとされ、美術史においてはないがしろにされてきたのだそうですね。アールヌーヴォーの代表的な画家であるミュシャも、様式化されたパターンを繰り返し使用するという手法に拘泥し、美術家紛いの職人と揶揄されていたのだとか。私は美術史自体には興味はないので野ばら様の文章でしかアールヌーヴォーのことは知りませんが、価値の低い物とみなされてきたことは大体分かりました。

 世間がどんなにないがしろにしようと、そんなものが好きだなんて趣味が悪いと言われようが、自分が好きならどうでもいいのです。美しいものは美しいのです。そんな軽薄で美しいアールヌーヴォーですが、実は着物と相性がよいのです。

 アールヌーヴォーでは様々な草花をパターン化して描きました。パターン化している事の利点は、真似がしやすいということです。大正から昭和初期にかけて、アールヌーヴォーの影響を受けた着物が登場しました。もともと着物には草花の模様が多いですから、アールヌーヴォーの手法を取り入れた洋花模様の着物もすんなりと受け入れられたようです。バタくさいとか言ってはいけません。大正ロマンです。とにかくアールヌーヴォーなくしては私の大好きな大正ロマンな着物もありえなかったわけですから、美術家がどんなにアールヌーヴォーをディスっても、私はアールヌーヴォーを愛し続けます。

 最近アールヌーヴォータロットなるものを買いました。大アルカナ、小アルカナ揃った78枚のデッキです。78枚の美しい絵を眺めるだけでも満足なのですが、一応本来占いの道具でもあるので、せっかくなのでシャッフルして一枚だけ引いてみます。おみくじみたいなものです。恋人のカードが出ました。

 

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 恋人のカードの意味は文字通り恋人、ロマンス、愛、調和などです。それを念頭においてこのカードを眺めてみると、妙だと思いませんか。無理やりキスしているように見えます。男の方は左手で女の髪をひっつかんで仰向けにさせ、右手では女の手を抑えています。女の方も掴まれていない左手でこぶしを握り、今にもぶん殴ろうと構えているようです。この二人、私には恋人には見えません。セクハラ男とブチ切れ3秒前の女がなぜか咲き乱れる薔薇をバックに描かれているなあと見えます。絵は美しいのですけれど、なんだか不穏な感じです。この恋人のカードを描いた人は何を考えてこの構図にしたのでしょうね。本当にどうしてこうなったのでしょう。そして私の運勢はどうなるのでしょう。

 

糸之舞(しのぶ)

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