針山地獄からこんにちは

着物縫ってます。宇宙行って無重力ファッションショーしたいです。

出会ってしまったら最後

 私の母は沖縄の石垣島というところの出身で、母方の祖母が石垣島におります。前に石垣に帰省した時に祖母の着なくなった着物を何枚かもらってきまして、これはそのうちの一枚です。

 

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   琉球絣の柄がなかなか素敵でしょ。祖母は踊りが好きで、この着物は実は踊り衣装なのです。だからでしょうか、見ると結構仕立てが雑です。踊りの衣装なんて遠目で見て何とか形になっていればいいのであって、そうしょっちゅう着るものでもないので縫い目が粗くても細かいところが適当でも別に構わないのでしょうけれど。気に入った色と柄なので普段着にしたいのですが、直さないと着られません。サイズもちょっと違うので、どちらにせよ縫い直さないといけないのですけれどね...

  お直しというのは面倒なのです。何と言っても工程が多い。ほどいて、傷や汚れを確認して、折れ線を消しながら丁寧に地直しして、寸法を取り直して、とやることがたくさんあります。サラのものを縫うよりよっぽど大変です。いくら私が針仕事が好きと言っても面倒になることもあります。ですが着たいという衝動に駆られてしまったらもう仕方がないので、この面倒な工程を意地でもやり抜くのです。

 危険なことに、この世には直してでも着たい!と思わされてしまうような魅力的な古い着物がたくさんあります。古い着物というのは大体昔の人の寸法で作ってあるので今の人には小さかったり、裾が擦れていたりしてそのままでは着られないこともままあるのです。いちいち購入して縫い直していては身が持ちません。なので古着屋さんや骨董市に行ったりネットでフリマアプリを見たりするときはなるべくそんな危険に突っ込んでいかないように気を付けているのですけれど、それでもどうしようもない時というのがあります。そういう着物に出会ってしまったら最後、体力と気力と時には睡眠時間までもつぎ込んでお直しをするのです。私の身に纏うものへの執着や衝動というのは時に恐ろしいくらいのもので、自分でもなんともしようがないのです。

 余談ですが、沖縄出身だというと「なんくるないさ~」とむやみやたらと言ってくる方がたまにいらっしゃいます。正直イラッとします。なんともならないことも多いのだというこの世の真実を教えて差し上げたいものです。

 

糸之舞(しのぶ)

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